メールを送信する場合、件名を書き、その次に本文中で”首題の件について”とか、”表題の件について”などと書くことがあります。しかし、この”首題”とか”表題”という表現は本当に正しいのか?と今までは思いながら書いていましたが、自分なりに考えてみました。
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件名を表現する単語の候補
- 首題
- 主題
- 表題・標題
- 標記
- 表記
- 首記
- 掲題
- 題記
大辞林で調べてみた
iOSの大辞林で意味を調べてみました。
大辞林 – 物書堂
件名
- 一定の基準で分類されたそれぞれの項目名。
- 図書館で,資料の内容を主題や概念に基づいて分類するための項目名。「━目録」「━索引」
まずは”件名”の意味です。この意味を適切に表現する単語は何になるかを探します。
首題
- 手紙や通達書などのはじめに書いてあること。最初の題目。
- 経典のはじめに書かれた文句。〔同音語の「主題」は中心となる問題・思想・題材のことであるが,それに対して「首題」は手紙などで最初に書いてある題目のことをいう〕
1番目の意味が、”手紙や通達書などのはじめに書いてあること”となっており、これがまさしくその通りの意味ではないかと感じます。「首題の件について」と書くのが最も無難なところではないでしょうか。
主題
- 中心となる題目。メーン-タイトル。⇔副題。
- 談話・文章・研究などの,中心となる問題。テーマ。「会議の━にとりあげる」
- 芸術作品に,作者があらわそうとする基本的な思想内容。テーマ。
- 楽曲の中心となる楽想を端的に表現している音楽的素材で,楽曲全体の発展の基礎となるもの。長い旋律から短い動機的音型に至るまでその規模はさまざまで,一曲が複数の主題をもつこともある。→首題(補説欄)
こちらの”主題”は、上の”主題”にも書いてある通り、“中心となる問題・思想・題材のことである”という意味なので、件名とは少し違った意味合いになってくると思います。
表題・標題
- 講義・演説などの題目。
- 演劇などの題目。
“首題”とは微妙に意味が違います。メールの内容が講義・演説・演劇、ビジネスシーンならプレゼンテーション等なら”表題の件”か”標題の件”を使ってもいいかもしれません。
標記
- 目印としてしるすこと。また,その目印。
- 標題として書くこと。また,その題。
“標題”と同じような意味かな?私は使わないようにします。
表記
- おもてに書き記すこと。また,その文字。おもて書き。「━の住所あてお送り下さい」
- 文字や記号で書き表すこと。「漢字仮名まじりで━する」
件名とは意味合いが違ってきていると思います。これも私は使わないようにします。
首記
- 文書や掲示の冒頭に記してあること。「━の件でご回答願います」
文書や掲示の冒頭ということは、メールなら本文の冒頭になるのかな?ですが、使っても良さそうに感じますね。
掲題
- 題としてかかげること。また,かかげられた題。「━につき討議が行われた」
“題”という漢字から、”問題を掲げる”という意味が含まれるように感じる。メールの内容が何らかの問題に関するようなことなら使えるかもね。
参考までに題の意味
- 文章・作品・書物・講演などの内容を簡略に表すためにつける名前。標題。「━をつける」
- それについて詩歌などを作るように出された事柄。「歌会始めの━」
- 試験などの問題。「作図━」「文章━」
題記
- 文書のタイトルや電子メールの件名などを指すものとして用いられる表現。首記、標記などとも言う。
“題記”は大辞林には載っていませんでした。”電子メールの件名などを指すもの”という意味もあるので、比較的新しい単語かもしれません。まだ一般的ではないかもしれませんが、これも使ってよさそうですね。
題記とは – 日本語表現辞典 Weblio辞書
まとめ
私が、今後どのように使うかをまとめてみた。
使える表現
首題
最も無難に使える表現なので、取り敢えずこれを使っていきます。
題記
これも使えそうですが、まだ一般的ではないかもしれません。
首記
第三候補としておきます。
メールの内容により使える表現
掲題
問題提起に関するような内容に使える。
表題・標題
プレゼンテーションに関するような内容に使えるかも?
使わない表現
- 主題
- 標記
- 表記
日本語は難しいですね!間違いなど有りましたらご指摘ください。
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