上海の豫園と外灘でお茶詐欺被害に遭わずに済んだ話

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先日、上海出張に行ってきた。仕事を終わって少し時間が出来たのでデジカメを持って豫園と外灘辺りをブラブラしてきた。上海にはもう数十回行っていると思うが、今回の体験ははじめてであった。

上海で観光地を歩いていると下心がありそうな人がよく声をかけてくる。たとえば下記のような人達。

  • 偽ブランド品を売りたくてバッグや時計を売るために近寄ってくる人。
  • 言葉を勉強したいという建前で「一緒にお話しませんか?」と声をかけてくる人。
  • 夜になると「マッサージ、マッサージ。」と声をかけてくる人。

明らかにそれらしき人は完全に無視するのが一番なので、最近はそうしている。ただ、一つ目のバッグや時計を売るお兄さんやお姉さんたちに付いていっても買わなければ別に問題無い。但し、腕を掴んできたりして相当しつこいのを覚悟の上でどうぞ。

二つ目と三つ目は恐いお兄さんが出てくる場合もあるらしいので要注意です!私は幸いにも恐いお兄さんが出てきたような経験はありません。

地下鉄で豫園に向かう

持ち物は手持ちの人民元を400元ちょい(現在1万円=500元弱なので1万円弱)と1万円札1枚、地下鉄に乗るための小銭を握りしめる。それからデジカメはコートのポケットに突っ込むのだが、ストラップは手首に巻いておく。

海外出張に何度も行くと、お陰様で警戒心が強くなってくる。なので最悪何らかの被害に遭ってしまい、無くなっても諦めが付く金額だけを持ち、残りはホテルに置いておく。デジカメやスマホはスリに遭わないよう、要注意である。ちなみにバックパックを持つ場合は背中に背負うのではなく、身体の前に抱えましょう。背負っているとナイフで切られて中身を盗られる事もあります。

豫園で二人組の女性が声をかけてきた

地下鉄の駅、豫園で降りて豫園商城をブラブラする。

豫園で女性二人組に声をかけられた場所

上の写真を撮っていると若い女性二人組が「写真を撮ってくださいとカメラを差し出してきた。」英語で話しかけてきたのか日本語だったのかは忘れたが、デジカメを差し出してきたのでわかった。で、快く「イー(1)、アァ(2)、サン(3)!」と撮ってあげた。そしたらその後、一人の女性が英語と日本語で話しかけてきた。どちらかというと英語の方が得意そうだったが、日本語を交えつつ、ついうっかりと中国語も挟んでしまう話し方。もう一人の方は外国語が出来ないのか、一言も喋らない。

彼女の話によると、杭州から来た学生で観光に来ているとの事。少し話をしているうちに、「一緒に近くの旧市街に行きませんか?」と誘ってきた。

「なんかおかしいな〜?」と感じる。なんだか田舎から来た割には垢抜けた感じなのだ。しかし、鼻の下にはうぶ毛が生えていてそれらしかったりするし、話している途中についつい中国語が混じったりして、いかにも何かを売りつけてやろうという雰囲気は感じられない。

それでもやはり、一緒に付いていってエライ目に遭ったらかなわんと思い、「もう時間が無いからホテルに帰らなければならない。」と言って断った。それでも「20分くらいで行けるから。」と言って誘ってくるが強引に断って歩き始めた。そしたら付いて来ることもなく諦めたようだ。

それらしく見えなかったけど、何だか不自然だと思い帰国してからググったらやはりそういうことでしたか!豫園 お茶とか上海 お茶で検索したらお茶詐欺に遭いましたというような記事が沢山出てきます。例えばこちらの記事。

あのまま付いていったら、私も茶館に連れて行かれ、ぼったくり被害に遭っていたかもしれません。断っても随分しつこく誘うからおかしいと思ったもんね。

外灘に向かう途中で出会ったおじさん

豫園で女性二人組を振り切ってから外灘に向かった。歩いた道は地下鉄豫園駅から人民路を東方面へ。その途中で撮った建築中のビルです。

豫園から外灘に向かう途中で撮った建築中のビル

さらに歩いて外灘に向かう途中、ちょうど古城公園の北側を歩いていると、前を歩いているおじさんに追いつき、並びかけた時に声をかけられた。英語で話しかけてきたのだが、「あなた、とても日本人らしい顔ですね。」という感じ。


おじさんに声をかけられた場所の側、古城公園の場所。


私、英語力はさほどありませんが、話していることはおおよそわかる。このおじさんも今日は時間があり、この辺りを歩いているという。外灘に着いて写真など撮ったりするのだが、このおじさんも立ち止まって私を待っていたりする。「ちょっと鬱陶しいおじさんやな。」と思いつつも何故か一緒に歩いてしまっているんやな、これが、、。

ちなみにこのおじさん、私のX100Sにくらいついた。英語でですが「それデジカメですか?」ってな感じ。オールドスタイルでかっこいいもんね。このおじさんもカシオのコンデジを持っていて見せてくれた。しかし、散歩をしている割には写真も撮らずに私の行動に合わせて歩いている。外灘の建物の説明なんかもしてくれるけど、警戒心を抱き続ける私。


外灘の建物や浦東地区の高層ビルなんかの写真を撮っていたら「この後どうするの?」と聞いてきた。

外灘の建物

夜は食事の約束をしていたから本当に時間が無くなってきたので、「もう帰るよ。」と伝えた。これまたおじさんも帰るというので、地下鉄の駅に向かうことに。私は2号線、おじさんは7号線らしい。南京東路駅に向かうのに、何故か一本北側の道路、南京北路から案内するおじさん。私、別に地図を持たなくてもこの辺りを一人で歩けるくらいの土地鑑はあります。なので益々おかしな感じもするが、ただのフレンドリーなおじさんという印象もあり。

偶然を装いお茶屋さんへ

駅に近づいてきた頃、「中国のお茶を知っているか?」と聞いてきて「烏龍茶を知っているよ。」というような感じの会話。たまたまそこにあったお茶屋さんに入って、「これが鉄観音。」とかなんとか教えてくれ、店のお兄さんがサービスでお茶を出してくれた。

但し、何の変哲も無い味でよくありがちな味。香りも嗅がしてくれたが、特に良いとは思わなかった。以前どこかで飲んだことがある本当に良いお茶は色も香りも全く違ったように思う。何杯も入れてくれるから、もういいわと思って飲まずに置いておいた。

おじさんもさすがにお腹タポタポになったようで、お兄さんに「いくらですか?」とお金を払おうとするが「サービスだからいいです。」というような感じの会話をしていた。そうするとおじさん、「じゃあ、少し買う。」と言ってお兄さんから500g入りの袋を出して貰った

おじさん「これ多すぎるから、あなた半分買わないか?お土産用に小袋に分けられるよ。」と言ってきた。しゃーないから安かったら買ったろうかと思い、「じゃあ5つに分けて。」と頼んで小分けされた袋が出来るまで待つ。ここまではさほど険悪な雰囲気にはなっていないが値段を聞いてびっくり!

180元/50gで約250gあるから900元の価格提示。「あほか、こんなもんに900元も払えるか。もう帰る、バイバイ。」と日本語で言ってそのまま店を出た。恐いお兄さんでも追いかけてきたらどうしようなどと思いつつ、早足で地下鉄の駅に向かったのであった。だいたい900元持っていなかったもんね。その場合は日本円でも良いと言い出すのだろうけど。


この時に入ったお茶屋は、外灘治安派出所の向かい辺りの場所だと思います。

2015年3月7日追記

もう一度上海に行く機会ががあったので、ついでにこのお茶屋の写真を撮ってきた。「天香茶行」の看板を掲げた店が問題のお茶屋さんです。上の地図で場所を説明すると、外灘治安派出所の向かい、少し北側です。

ぼったくろうとするお茶屋「天香茶行」

追記ここまで。


これまた怪しかったので帰国してから検索したらドンピシャな記事を見つけた。

こちらは四川中路とのことですが、店の中は全く同じと言ってもいいくらいな造り。そして私が出会ったおじさんはリンク先の写真の人と同一人物です。5年前の記事ですから、当時もこんな事をしていたわけですな、このおじさん。

まあ、私としては外灘を案内して貰って、サービスのお茶をごちそうになって良かった♪ということにしておこう。あのお茶を買ったとしても値段相応の値打ちは無いと思われる。恐らく二束三文のお茶を高い値段で売りつけているのでしょう。

今思うとこのおじさん、豫園からカモを探しに外灘に向かっている最中に私と出会ったと思われる。お茶屋何軒かと契約して外国人観光客を案内し、ぼったくり価格でお茶を買わせるのが仕事なのでしょうね。

まとめ

今回声をかけてきた二人組の若い女性もおじさんも単にフレンドリーなだけのような印象もあるのですが、やはり外国人に声をかける中国人には下心があると思った方が良いということがわかりました。

中国に限らずですが、外国の観光地では常に警戒心を抱き、怪しさを感じたら付いていかないようにするのが一番ですね。

ちなみにですが、中国で買い物をする時は提示価格の1/3以下を目標に値切りましょう。普通にお茶を買うにしても、900元のお茶を言い値で買うなんて完全にぼったくられていると思われます。

参考リンク

上記リンク先、外務省 海外安全ホームページから引用。

見知らぬ中国人女性や客引きに声を掛けられ一緒に入った飲食店等において、多額の料金を請求され支払ってしまう、いわゆる「ぼったくり」被害に遭ったとの報告が当館に対し多く寄せられています。

お茶でのぼったくりにはかろうじて引っかかりませんでしたが、上海 ぼったくりでググったら、もっとひどいのが沢山出てきます。日本円にして数十万円ぼったくられてしまうような体験談がゴロゴロと。上海に行く前にこういった情報に目を通しておいた方が賢明な判断に役立ちそうですね。

おまけの話し

そんなこんなで、外国に行けば行くほど声をかけられたら怪しむべし!という考えになってくるわけですが、この出張から帰国して関空から守口行きのバスに乗った。

バスに乗る時、先頭に外国人の方が一人で並んでおり、その次に私。その外国人の方は往復切符を持っていて、「切符はこれで良いの?」という感じで見せてきたので「OK, OK!」と返事をしてもう一枚は復路用の切符であることを確認した。

バスに乗車して無事に守口到着。先ほどの外国人の方が周りを見渡して立っていたので、思い切って”Where are you going?”と声をかけてみたら目の前のホテルを指さして”Very convenient.”との返事。困っていたら助けてあげようと思ったのだが、すぐそこでこちらも一安心。ややこしい場所だったら、説明できないぞ!などと内心思っていたもので、、。

私、親切心で声をかけたのだが、逆に私が海外に行って一人で佇んでいた時、親切心から声をかけてくれた人がいたとしても疑わなければならないのかな?などと暫く考えてしまいました。

ただ、中国にも良い人は居るわけで、というか多分良い人の方が多いとは思います。上海のコンビニで私がレジを済ませた後、レジのお姉さんが何故か慌ててた。そんな時に客の中国人の方が日本語で「あなたは関係無いですよ。」と教えてくれた事もあります。

でも自分自身の安全・安心を考えたら、海外では疑ってかからなければ仕方がないのかな?


この財布、確かに旅行先で便利そうなので興味あります。今度長期出張に行く前に買ってみるか。

で、実際に買ってレビューを書いた。

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