不平衡三相回路の電流値計算。ネット上でもわかりやすい情報が少ないので、自分なりにエクセルで作ったものについて書いてみる。もし、間違いなどありましたらご指摘ください。下記リンク先の質問を例題としてやってみます。
三相デルタ結線で、単相ヒータを複数接続する装置が有ります。R-S相間に200V453Wのヒータが9本、S-T相間に200V453Wのヒータが7本、R-T相間に200V453Wのヒータが9本と200V1KWのヒータが1本接続されています。
この条件にて、電源電圧200Vとして各相の電流値を計算します。
エクセルでの計算
私は実際に計算出来るエクセルファイルをここにアップするほど気がきかないので、計算結果の画像だけ貼り付けておきます。答えはベストアンサーと同じになりました。(いや、違ったらアカンやんけ。)
エクセルに入力している計算式
実際に計算するなら、下に書いている計算式をエクセルにコピペしてやってみて下さい。セルA4, B4, C4の電流値をみて各相の電流値を算出しています。ちなみにセルA4, B4, C4はセルA2, B2, C2を200で割っているだけです。
- セルA6
- =IMABS(COMPLEX(A4+C4/2,-C4*SQRT(3)/2,”j”))
- セルB6
- =IMABS(COMPLEX(-B4/2-A4,-B4*SQRT(3)/2,”j”))
- セルC6
- =IMABS(COMPLEX((-C4+B4)/2,(C4*SQRT(3)+B4*SQRT(3))/2,”j”))
関数の意味は下記の通りです。
- 関数COMPLEX
- 指定した実数係数及び虚数係数を複素数に変換します。
- 関数IMABS
- 複素数の絶対値を計算します。
元になっている計算式
赤文字の計算式がエクセルに入力している数式の元になります。
- R相電流値
- Ia=Iab-Ica(-1/2+j√3/2)=Iab+Ica/2-jIca√3/2
- |Ia|=√((Iab+Ica/2)^2+(-Ica√3/2)^2) ☜ セルA6計算式の元
- S相電流値
- Ib=Ibc(-1/2-j√3/2)-Iab=-Ibc/2-Iab-jIbc√3/2
- |Ib|=√((-Ibc/2-Iab)^2+(-Ibc√3/2)^2) ☜ セルB6計算式の元
- T相電流値
- Ic=Ica(-1/2+j√3/2)-Ibc(-1/2-j√3/2)=(-Ica+Ibc)/2+j(Ica√3+Ibc√3)/2
- |Ic|=√(((-Ica+Ibc)/2)^2+((Ica√3+Ibc√3)/2)^2) ☜ セルC6計算式の元
参考リンク
こちらでは、実際に計算できるエクセルファイルをダウンロードすることが出来ます。計算式は私のとは違います。
こちらも参考にさせて頂きました。
複素数の絶対値について。もうアカン、頭がついて行かんわ。
三菱自動車の現在を予言していたかのようなこの小説を読んだ。読み始めたら止まらなくなり、夜更かししちまった。
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